眺眼装置の思いつき

有難う、お嬢さん _(2-4)

 雨が苦手。天気が悪いと、いつも機嫌が悪い人だった。更に梅雨時は、蒸し蒸ししていて尚更鬱陶しい。今だと「天気病」なんて言葉も生まれているけれど、以前なら単に「気分屋で、面倒くさい奴」だったね。 うん。大抵仕事が落ち着いて、旅に行けるのは、6月か10月だったから、何時も、雨よ降るな降るなと願いながら北に向かったんだ。結局、半分は雨に濡れてたけど、それでも独りで勝手にふらっと出て行けたのは、なんて贅沢だ...

いつのまにか夏がきてしまっていた _(2-3)

 私の精神的な状態なんて、どうでも良い事なんだけど。もの凄〜く病んでるわけでなくて、う〜ん.....、なんか少々気鬱気味。「楽しみが是と言って無い!」 そんな感じ。 中高生みたいな事言ってるわって、自分で思うけど。でも、世の中にも「5月病」じゃなくて「6月病」ってホントに在るんだって。そうなっちゃうのは、やっぱり新人さんらしく、「いい大人」が何言ってんの? って事になるわけね。ハイハイ。 さて、お隣の...

肝心なのは、人間であること _(2-2)

 「お前が休みとなると、なんで何時も天気が悪いのよ?」昔、母は里帰りする度に雨を連れてくる私にそう言ってた。最近はそうでも無かったのだけど、流石に梅雨時ともなれば仕方ないかしらね?今日も雨模様でしたわ。雨なら雨で、そういう写真を撮れば良いんじゃない?紫陽花なんかが色っぽいんじゃない?ん〜.....。 色気なんて全く無いから、そんな写真は撮れないんだ。美術館で「佐藤忠良」さんの企画展と、「野崎道雄」コレ...

取り出だしたるモノ _(2-1)

 私はすっかり「4月から病」なのである。普通は新入社員やら新入学生とかがなるもの。しかもそれは「5月病」なのである。 (.....である。 なんて、そんな事みんな解ってるわね。)何だか私が休みになる度に、雨が降ったり曇ったりで、カメラを持ってレッツゴー! ....という気分には全くならなかった。ずっと続いている仕事も最早楽しみを見いだせず、私はすっかり4月から.....。 だったの。人は幾つになっても達観する事...