伊根の釣り人_その参_小さな入江で

丹後_049


 初めて訪れた時、私は何処へ行こうとしていたんだっけ?

最初のキャンプツーリングで辿り着いたのが、丹後半島の山の上だった。
 (参照 往来眺眼装置〜旅往来記〜西向きの旅

まだ1人野営に慣れてなかったから、なんだか気分が滅入ってしまって、
「これじゃぁ意味ないや!」
と切り上げてきたんだった。

 今ならそんな事にならないし、
「そんなら宿だ宿!」
と、半ば「大人の堕落」的贅沢旅行に切り換えてみるのだけれど、
この時は余裕が(今より更に)無かったしなぁ。


丹後_044


その後に出雲まで2回ほど行っているけど、最初の丹後までの旅は、或る意味、道半ばだったんだ。

何処に行くつもりだったのかな? 
忘れている....。 
出雲だって、最終的な目的地じゃ無かったんだよね。日数的な制約で戻ってきてたから。

それでも、闇雲に終着点だけを目指してはいなかったから、
伊根の舟屋を見に行こうと思ったんだった。

全然計画性のない旅だったんだなぁ。
割と行き当たりばったりにはなりがちでしたよ。


丹後_052


 今は舟屋の並ぶ集落を避ける様に、山側にトンネルを穿って国道バイパスが出来ている。
レンタカーで久々に訪れた徘徊男は、それに気付かずに道の駅まで抜けてしまっていた。

オイオイ、今回はこの海が目的地なんだよ。

取りあえず缶コーヒーを買って、道の駅から望む伊根湾のみぎひだり。
最初に来た時もそうやって見てたなぁ。
振り返ってみても独り。 ....寂しくなんかないからな!


丹後_055


 帰りはゆっくりと狭い路地を進んでいく。
岸の側の駐車場に車を駐めて、釣り人と、対岸の舟屋の風景を眺める。
釣り人オイサンは何だかイカシテいるんだが....、
この日の釣果はイマイチだった様だ。

うん、此処はワイワイガヤガヤと来るところじゃない。
ひとりでボケッと海を見ていられて、何だかとっても好い感じ。
勝手に決めてるけど、
「私的そういう場所。」


 <おしまい>


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