伊根の釣り人_その参_小さな入江で

初めて訪れた時、私は何処へ行こうとしていたんだっけ?
最初のキャンプツーリングで辿り着いたのが、丹後半島の山の上だった。
(参照 往来眺眼装置〜旅往来記〜西向きの旅)
まだ1人野営に慣れてなかったから、なんだか気分が滅入ってしまって、
「これじゃぁ意味ないや!」
と切り上げてきたんだった。
今ならそんな事にならないし、
「そんなら宿だ宿!」
と、半ば「大人の堕落」的贅沢旅行に切り換えてみるのだけれど、
この時は余裕が(今より更に)無かったしなぁ。

その後に出雲まで2回ほど行っているけど、最初の丹後までの旅は、或る意味、道半ばだったんだ。
何処に行くつもりだったのかな?
忘れている....。
出雲だって、最終的な目的地じゃ無かったんだよね。日数的な制約で戻ってきてたから。
それでも、闇雲に終着点だけを目指してはいなかったから、
伊根の舟屋を見に行こうと思ったんだった。
全然計画性のない旅だったんだなぁ。
割と行き当たりばったりにはなりがちでしたよ。

今は舟屋の並ぶ集落を避ける様に、山側にトンネルを穿って国道バイパスが出来ている。
レンタカーで久々に訪れた徘徊男は、それに気付かずに道の駅まで抜けてしまっていた。
オイオイ、今回はこの海が目的地なんだよ。
取りあえず缶コーヒーを買って、道の駅から望む伊根湾のみぎひだり。
最初に来た時もそうやって見てたなぁ。
振り返ってみても独り。 ....寂しくなんかないからな!

帰りはゆっくりと狭い路地を進んでいく。
岸の側の駐車場に車を駐めて、釣り人と、対岸の舟屋の風景を眺める。
釣り人オイサンは何だかイカシテいるんだが....、
この日の釣果はイマイチだった様だ。
うん、此処はワイワイガヤガヤと来るところじゃない。
ひとりでボケッと海を見ていられて、何だかとっても好い感じ。
勝手に決めてるけど、
「私的そういう場所。」
<おしまい>
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