徘徊男の思い出し話 _ 吉備路編 _ その四

 話はまだ続いているのだ。

「誰が期待しているわけでも無いんだもの、そんなに思い出さなくても良いのよ。」
という囁きが聞こえている気もするのだが、
そう言って止めてくれる人もいないので、結局今日も始めてしまうんだ。(なんの言い訳)

 さて、鼻息が荒くなった私は、気持ちを静めながら裏手へ廻っていった。
裏手には階段では無くスロープになって斜面を下っていく回廊があった。


回廊を下っていくと、背後に人の気配が!?



吉備路_021

......神職さんがいらした。 むむ。



入ってくる時に在った北隨神門だが、
北があれば、こちらには「南隨神門」が存在するのだ。


吉備路_025


----回廊の途中に位置し、延文2年(1357年)再建当社諸殿宇中最古の建造物。(重要文化財)----
                       吉備津神社Web参照


そういう門だったらしいのだが、北も南も、門全体を撮っていないなぁ。

私的にはそこに繋がっている回廊の方が惹かれたからね。
回廊だって1579年再建で360mもあるらしい。

そんな回廊を、気を落ち着かせながら、鼻息で無く鼻歌を歌いながら下っていった。


吉備路_024




横から見たら、長い屋根上建物が坂道を覆っているのだ。
丘の上には社殿の屋根が覗いている。

 

吉備路_100


 回廊は途中で御竈殿と呼ばれる建物側にも分岐していた。

そちらに、何か赤いモノが見えた。
あ、ブログ上ではあまり解らない話かも知れないが、
私はあの赤いモノが好きなのだ。

鼻歌を歌いながらウロウロしている怪しい徘徊者(私)は、
今度は謎の笑みを浮かべながら赤いモノに近づいていくのだった。
(....気持ち悪いねぇ。)


吉備路_026


いやはや、この赤くて古い郵便ポストのデザインは秀逸だ。
そう私的主観で思っている。
近代的な街並みには今の四角なので良いと思うけれど、
やはり日本の建築や街並みにはこれだなぁ。 (_徘徊男ポストを語る_)




 さぁ、興奮(?)も幾らか落ち着いた私は、再び車に乗り込み「鬼ノ城」へ行くか迷った。

神社二つの神様、吉備津彦がモデルとされる「桃太郎」。
そして鬼退治に行った場所とされるのが鬼ノ城なのだが、
他にどうしても行きたい場所が在ったので残念ながら断念し、
代わりに、また一駅分走った所にある別の城跡に立ち寄った。


吉備路_028


ええと、公園みたいですけれどね。
周りに対して高低差もあまりないし、櫓やら何やら在りません。
田んぼの中の小さな集落にポツンと在る感じです。

しかし、そこに在るのは!


吉備路_030


「首塚です。」

歴史・戦国時代に興味の無い人を連れてきたら怒られますな。

でも、ここは備中高松城。
羽柴さんだった頃の秀吉さんが、ここで毛利さんと戦っている間に、
本能寺で織田さんが明智さんにやられちゃったんですよぉ。
それに慌てた秀吉さんと、(信長さんがやられたの知らない)毛利さんは、
戦を止める話を始めて、この城を守ってた清水さんが切腹したのですよぉ。
その清水さんの首塚ですねぇ。
そんな大河ドラマの一場面の城なんですよぉ〜、すごいでしょう!?


吉備路_029

.......。

きっと私を見つめる眼は白くなっているに違いない。
だから徘徊は一人でする方が安全だ。
鼻歌も歌ってられるからな。

そんな話を書いてるけど、読んでくれた人も冷え冷えとしているかも知れない。

しかしこの吉備路徘徊編は
< まだ続くのだ! >



関連記事
スポンサーサイト



#ライカ#岡山#吉備路#神社仏閣#城