西の端の灯台に立つ_(4)

灯台の下には、駐車場に駐まっていた鉄馬乗りの3名さまと、ひと組のご夫婦、
そして怪しい気配のゴツいカメラを持った徘徊男(私)である。
マスクを着けているのを此れ幸いと、
ニヤニヤしながら(あくまで微笑んでいるつもりで)近づいていくのであった。
これまた私は何処かで勘違いしていて、
想像していた風景と全く違っていたのだが、
かえってそれが久々に新鮮な気持ちになった。
あぁまたこうして、遠くの海を見に来たんだ。
灯台の或る風景として1番好きなのは、青森の下北・尻屋崎なんだけれど、
それとは全く趣が違うこの小さな灯台は、その大きさ故にとても好ましい気がした。

2階屋のベランダみたいなデッキから南西の断崖を望む。
その先の方には、もっと西の端になる五島列島があるのだけれど、
本来見えるモノなのかしらん?
取りあえず、
「船に乗らずにやってこられる場所」
としての端っこからの風景は、とても好い天気。
反対方向の北東側の島は、どうやら的山大島と云う島らしい。

今回も「厳密に云う」と、この「生月島」は西の端っこじゃないんだ。
最初に渡ってきた平戸島の南の端の宮ノ浦集落の側にあるのが、
本土と繋がった道路としては最西端らしい。
でもさ、良いんだ。
最初に島に渡り、更に橋を渡ったら別の島。
それの方が楽しいじゃない。

灯台の燈体を覗き込んだ。
よく見たら、怪しい気配の男(私)が写り込んでいた。
次に来る機会なんてあるのかな?
なんだか色んな所に訪れているけれど、
その周期がどんどん長くなってきていて、
気付いたら結構な月日が過ぎてたりする。
まぁ、小さい子供が居たりすれば、
そう気ままな旅は出来ないのは当たり前。
こんな風にちょっと慌ただしくて、
でも何だかこっそりとした訪問でさえとても贅沢なんだな。
さて、この西の端編、もう少しだけ続きます。
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