初々しき旅人の、あやしう侍れば_(2)

 我が懐かしき駅舎は、その当時から無人駅だったけど、今も現役。
だから、近隣の方には日常風景ね。
....どのくらい昇降客が居るのか知らないけど。

ナビの言うままに走っていたら、何だか見慣れた景色が。
「そこに駅があるから寄るね。」
って車を向けたの。



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 「懐かしき」
と云っても、大人になってからも車やバイクで結構訪れてたのだけど、
初めて訪れたのは16歳の春休みのこと。
自転車での独り旅で、日が沈んで、酷く寒くて、途方に暮れてた。

今ならテントと寝袋で平然と寝ちゃうんだけど、
当時は道具も高かったからね、 
お金も知識も無い高校生には、そんなモノ何も無いわけ。

安易な野宿計画の目論見は、1日目にして頓挫してたのだ。



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 野宿しようとした川の側に、自転車と荷物を置いたまま、トボトボと駅に歩いた。

「駅に行けば、何かあるんじゃないかな?」
なんて思いながら20分位歩いて辿り着いたら、やはりそこは山の中のローカル線だものね。
そこには無人駅と今も健在な「ヤマザキYショップ朝日屋さん」が在るばかりだった。
列車が来ても誰も乗り降りしないし、お店は日没とともに閉まってしまった。

無人駅の待合室で震えながら、初めてのひとり旅の少年(私)は、
どんどん暗闇へと変化していく外を見てた。



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「どうしよう.....。」
諦めにも似た思いで、自転車まで戻ろうかしら?
そこから駅まで戻って来て、待合のベンチで寝てしまう手も在る。
でも、まだまだ旅慣れしてない16歳(私だ)
暗闇を戻るという事に不安になっていた。


<続く!>


 因みに相変わらず文章と写真がマッチしてませんけれど、
この機関車はどうやら蒸気では動いていなくて、
「小湊線で活躍したSLをモチーフに、クリーンディーゼルを搭載して蘇らせた」(小湊鐵道H.Pより)そうです。

あと、駅舎はもっと古くさかったのだけれど、
「2019年に開業当初に近い形で復元リニューアルしました。」(H.Pより)
との事で、確かに小綺麗になってるわね。


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